盆踊りの定番!ダンシング・ヒーローは名古屋発祥!

今回の「あらゆるサーチ」は、「ダンシング・ヒーローの振り付けは地域で違う!?大調査」をお届けします。

盆踊りの定番、“ダンシング・ヒーロー”。日本盆踊り協会によると、盆踊りに“ダンシング・ヒーロー”を踊るのは、東海地方を中心とした文化であり、なかでも尾張北部と中濃地方でよく踊られているとのことです。

また、発祥は“名古屋”日本民謡研究会だそう。日本民謡研究会会長の可知豊親さんによると、「徳島の阿波踊りや富山の越中おわら節のように、各県でこれ!という踊りがあるなかで、愛知にはそれがなかったため、ダンシング・ヒーローが広がっていった」とのことです。

ダンシング・ヒーローの発祥は、36年前。日本民謡研究会会長 可知さんの母親が選曲&振り付けを考案し、そこから東海地方に徐々に浸透したそうです。

日本民謡研究会の皆さんに、発祥地“名古屋”の振り付けを教えてもらいました!

まずは、左右に手拍子、次に手をくるくると回します。そして、1回回って腰ふりをし、最後に手を上に伸ばしましょう。これらの工程を繰り返すだけです。ちなみに、3の「回って腰ふり」の工程で、「へい へい へい へい」と掛け声をかけます。

ところが、この振り付けと掛け声について、名古屋市民以外の方から「地域ごとに若干違います」と待ったの声が!

一宮&小牧のダンシング・ヒーローは掛け声が独特!

そこで、ダンシング・ヒーローの振り付けは地域で違うのか、大調査しました。

まず向かったのは、一宮市。一宮市では、毎年7月の“七夕まつり”で、市民の皆さんが締めにダンシング・ヒーローを踊るのが定番です。4年前には、ダンシング・ヒーローの生みの親、荻野目洋子さんの生歌で盆踊りを踊りました。市民のボルテージはマックスに!アンコールを求めるほどの熱狂ぶりでした。

そんな一宮市民のダンシング・ヒーローは、掛け声が独特なんです!一宮市民によると、「えっさほい えっさほい えっさほいさっさ おさるのかごやだ ほいさっさ」と言うのだそう。

この掛け声を考案したのは、一宮市の大学生。「おさるのかごや」の意味はわかりませんが、「おさるのかごやの語呂がダンシング・ヒーローのリズムに合っている」と、市民に根付いたといいます。

次は、水曜レギュラー井戸田潤さんの地元、小牧市。小牧市でも、掛け声が名古屋と少し違うんです!名古屋は「へい へい へい へい」ですが、小牧市は「それ それ それ それ」なんだそう。

小牧市は、若者の盆踊り参加率が高く、より元気に踊ろうと「それ」になったといいます。若者にも愛されているんですね。

関市のダンシング・ヒーローは生演奏でお囃子!

続いて向かったのは、岐阜・関市。関市のダンシング・ヒーローといえば、生のお囃子です!

関市では、お囃子で盆踊りをするのが長年のスタイル。中央櫓には、三味線に笛・太鼓・トランペット、そしてボーカルも登場します。関おはやし会の神谷好昭さんによると、過去にはCDをかけたこともありましたが、関市民から「関市は生演奏なのになんでCDをかけるんだ」と言われたのだそう。「CDは許されなんだ」とのことです。関市民には、生演奏への強いこだわりがあるんですね!

ダンシング・ヒーローへの愛が止まらない!岐阜市・美濃加茂は振り付けが独特?

そんな関市で、遊びに来ていた岐阜市民から、また違うダンシング・ヒーロー情報を手に入れました!「1・2・3・4の掛け声にあわせて鉄砲を撃つ」とのことです。

早速、岐阜市“長良天神 盆踊り”を覗いてみると、確かに指鉄砲で決めポーズをしていました!

「1・2・3・4で撃つところがすごく盛り上がります」とのことです。また、子どもたちに「盆踊りで好きな曲は?」と聞いてみると、満場一致で「ダンシング・ヒーロー」と回答!運動会で応援する時に踊った、とのことで、皆さんバキューンと決めポーズをしています。

岐阜市の一部の学校では、運動会の演目で「ダンシング・ヒーロー」を踊り、そこで指鉄砲の振り付けを習うんだそう。

なかでもダンシング・ヒーローへの愛がすごかったのが、岐阜・美濃加茂市です!

美濃加茂市民は「ダンシング・ヒーローといえば美濃加茂市!」と断言。

「美濃加茂の子どもはみんな踊れるから、美濃加茂の歌だと思ってるんじゃない?」という声も。

実は、美濃加茂市の一部の小学校では、ダンスの授業で必ず「ダンシング・ヒーロー」を踊るんだそう。

その影響からか、美濃加茂市の一大イベント、“おん祭MINOKAMO”では、毎年約2000人がダンシング・ヒーローで熱狂するのです!凄まじい愛されぶりですね。そんな美濃加茂市にも、独自の振り付けがありました!

美濃加茂市民のダンシング・ヒーローでは、パラパラの動きがとりいれられています。盆踊りグループ「舞童」の今井一彦さんによると、20年前にパラパラが流行し、その振り付けが若者によってとりいれられて、そのまま定着したのだとか。

そんな美濃加茂市で、取材中に突然の大雨が。しかし、美濃加茂市民は雨の中でもダンシング・ヒーローを踊り続けていたのです!

「雨とか台風とか関係ない。」

「警報がでて中止にならない限り雨でも踊ります。」

「他の踊りとは違う特別な曲。」

雨でも構わず踊り続ける美濃加茂市民の皆さんから、ダンシング・ヒーローへの熱い思いが伝わってきますね!

東海地方の夏の定番、盆踊りのダンシング・ヒーロー。地域ごとに振り付けや掛け声に違いはありますが、共通してダンシング・ヒーローの踊りを大事にしているのがわかりました。皆さんも、振り付けの違いと市民のダンシング・ヒーローへの愛を確かめに、盆踊りに参加してみてはいかがでしょうか♪