もっとも多く“から揚げ”を食べる県

2021年10月、ニチレーフーズは「から揚げを食べる頻度 都道府県別ランキング」を発表しました。これによれば、1ヵ月に1回以上食べる人の割合がもっとも多いのは、岐阜県が1位(86.0%)結果だったとのことです。

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これには岐阜県民の方からも、驚きと共に「なんで?」と疑問の声が出ました。「あらゆるサーチ」では、なぜ岐阜県が全国1位になったのか、その謎について徹底調査します!

なんと順位が昨年42位からのジャンプアップ!

画像1: なんと順位が昨年42位からのジャンプアップ!

岐阜県民の方々にお話を伺ってみると、から揚げは皆さん大好物の様子。「昨日やおとといも買った」「週1回は平均で食べている」「食べ物の中で1番くらい好き」など、から揚げ愛に溢れるコメントがたくさん飛び出しました。

67人の岐阜県民に調査してみると、確かにから揚げを食べる頻度は高いようです。中には週3回食べるという人も見られ、さすがに驚きを隠せません。

画像2: なんと順位が昨年42位からのジャンプアップ!

しかし実は岐阜県、2020年の同じ調査では42位でした。それが、一気に1位へとジャンプアップ!したのです。

いったい、岐阜県民に何があったのか?から揚げ好きで東海地方に精通している“から揚げ先輩”は「信長が日本にから揚げを持ち込んだ」と理由を推測しますが、さすがに…違うはず。謎は深まるばかりです。

県内の人気店ではお客さんの動向に変化が

この謎について岐阜県民の方々からは、「テイクアウトできるから揚げ専門店が増えた」「軒並みから揚げのお店ができている」という声が。そこで岐阜県全域を対象に、最近出店したから揚げをテイクアウトできるお店を調査しました。すると…

画像1: 県内の人気店ではお客さんの動向に変化が

2020年は20店だったのに対し、2021年は倍以上になる43店も新しく誕生していることが分かりました。中でも「僕の中ではナンバーワン」など人気の高いお店が、岐阜県内に2店舗を展開するから揚げ専門店「から好し」です。

画像2: 県内の人気店ではお客さんの動向に変化が

実際に店舗へ伺ってみると、から揚げ…確かにとっても美味しそう。食欲をそそられます。平日の昼間でも、から揚げを求める岐阜県民が続々と訪れていました。

画像3: 県内の人気店ではお客さんの動向に変化が

から好しのから揚げはファミリーレストラン・ガストでも食べられ、岐阜県内で販売する店舗は2年で20店舗になったとのこと。そして、最近は店内飲食よりお持ち帰りの割合が増えています。以前は店内飲食が6割を占めていたところが、2020年からは逆転してお持ち帰りが6割に。中には、30~40個を毎回持ち帰りする人もいるそうです。から揚げパーティーでもするの?と思うような量ですが、それほど岐阜県民のから揚げ愛が強いということなのでしょう。

意外なから揚げ新店舗も続々誕生

画像1: 意外なから揚げ新店舗も続々誕生

さらに11月1日オープンしたばかりのお店「RonRon」では、衝撃的な光景が。なんと、カヌレの入ったショーケースの上に、から揚げが置かれています。全国で初かもしれない、カヌレとから揚げの専門店なのです。

なぜカヌレとから揚げなのか?その理由は、店長の成瀬あかりさんが両方好きで、どっちもやりたかったから。もともと居酒屋だったため、その設備をそのまま使って営業しているそうです。カヌレを買いに訪れると、甘い香りに混ざってから揚げの香りがするお店。つい夕食のおかずにと、手が伸びて一緒に買ってしまいそう。意外と良い組み合わせなのかもしれません。

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ちなみに、岐阜県では毎年約900店の飲食店が新たにオープン。中でもから揚げのテイクアウト店は、設備投資が比較的少ないので始めやすいのだそうです。

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また、高山市に新しくオープンした「寄合所 耕」では沖縄発のから揚げを販売。高山市民がよく食べる濃いめの味付けのため、地域に合っていると確信したのだとか。寒い地域で、こうした濃い味のものを食べて体を温める人が少なくないそうです。

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愛知県に本社を置くから揚げ専門店「から助」は愛知県に3店舗と三重県に1店舗を構えていますが、なぜか岐阜県には6店舗も出店。多治見宝町店では、テイクアウトに行列ができています。岐阜県は驚くほど駐車場が常に満車になる人気ぶり。愛知県と三重県に比べて、1.5倍くらいの長い列を作っているそうです。

から助は、これまでイートインを中心に営業してきたお店の敷地内を有効活用するために始めた業態。駐車場の空きスペースを使い、これまで店舗数を伸ばしてきました。例えば、コメダ珈琲店などに多く併設されています。愛知県・三重県と比較して駐車場が広いことが、岐阜県に店舗数が多い理由なのだそうです。

から揚げ人気が急上昇した秘密は!?

画像1: から揚げ人気が急上昇した秘密は!?

なぜ、岐阜県でから揚げを食べず頻度が急上昇したのか?その理由について、東海地方のから揚げに詳しい、大名古屋唐揚協会のカラアゲニスト・長谷川洋宣さんに伺いました。

岐阜県には昔から地鶏の文化があり、例えば鶏食ではソウルフードである鶏ちゃんが挙げられます。そうした鶏所としてのベースが根底にあって、専門的なから揚げテイクアウト店に興味を持ち、買う人が増えたのではないか。そう、長谷川さんは分析してくれました。つまり、もともと鶏料理が身近なところにから揚げ専門店が急増し、自然とよく行くようになったのではないか…ということです。また、岐阜市は外食に掛ける金額が全国で4番目に多く、それがコロナ禍でテイクアウトに移行したことも1つの理由ではないかと言われています。

画像2: から揚げ人気が急上昇した秘密は!?

ちなみに井戸田さんは、から揚げを週1~2回は食べるのだとか。楽屋のお弁当やコンビニなどで、よく買って食べるそうです。岐阜県民の中には、冷凍庫にから揚げを常備しているといった方も。岐阜県民に限らず、多くの方が愛してやまないから揚げ。もう、今夜にでもから揚げが食べたくなってしまいます。

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