名古屋港に「生き物たちの楽園」があることを知っていますか?
渡り鳥の飛来地として知られる藤前干潟は、今から30年ほど前、増え続ける名古屋市のごみを埋め立てる「ごみ処分場」の候補地となっていましたが、市民の反対の声で守られた「奇跡」の場所。しかし、ごみから守られた藤前干潟には新たなごみの問題が迫っています。
メ~テレは藤前干潟の姿を1年以上にわたって撮影してきました。なかでも苦労したのが、干潟の奥深くで生活する生き物「アナジャコ」。巣穴のアナジャコを撮るために真夏の干潟に通い続け、ようやく撮影できた映像は、ふだんみることができない貴重なものとなっています。
そんな生き物の記録と干潟が直面する新たな課題を開局60周年の報道ドキュメンタリー「藤前干潟のキセキ~“楽園”とごみの未来~」(21日午後1時45分)で放送します。
ナビゲーターを務めるのは、東山紀之さんです。東山さんは、胴長を履いて真夜中の干潟に入るなど、体当たりの取材を敢行。専門家でも見つけることが難しい干潟の象徴に出合うことができました。
番組を通じて、藤前干潟の魅力だけでなく、いま起きている問題を見つめてもらうきっかけになればと思っています。(前田怜実ディレクター)
※朝日新聞名古屋本社版 2022年3月15日掲載『教えて!ウルフィ』/東山紀之さんと干潟へ