「現場を見るからこそ、新たな発見がある」。今回の取材をそう振り返った池上彰さん。メ~テレの防災番組「池上彰と考える!巨大自然災害から命を守れ」の第10弾が9月5日午後3時28分から放送されます。
番組では毎年、池上さんが東海3県のどこかに足を運び、現地を取材しています。今年の「現場」は、愛知県春日井市。目的は「盛り土」の取材です。春日井市には高度経済成長期、盛り土によって多くの住宅がつくられました。盛り土で頭に浮かぶのが、7月に熱海で起きた土砂災害。発生源とされる盛り土は違法性が疑われていますが、実は盛り土は地震でも崩れる可能性があるといいます。「盛り土ってどんなところ?」「リスクはあるの?」。池上さんが分かりやすく解説します。
なぜ池上さんは、ローカル局で防災取材を続けるか。「人の命を守るのは、キー局ではなくローカル局だ」と話します。「地域に足を運び、具体的な地名を挙げ、こんな場所に気をつけましょうと伝え続けることに意味がある」と、ローカル局が担う役割の大切さを語りました。
今年は、番組開始のきっかけとなった東日本大震災から10年です。いつ起きてもおかしくない「南海トラフ地震」をテーマに、「その時」への備えを池上さんとともに考えます。
※朝日新聞名古屋本社版 2021年8月25日掲載『教えて!ウルフィ』/「池上さんと考える防災」